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M&A成功事例ー後継者対策
社長が高齢になればなるほど、また、資産が多ければ多いほど、相続税が重要な問題となります。
以前は、相続税を下げるために多額の借金をして賃貸マンションを建てたりした時代もありましたが、今や相続税の納税資金の確保が最大のテーマとなっています。
後継者がいなければ、生前に企業を譲渡することにより、多額の現預金を手にすることが可能です。つまり、相続税の納税資金の確保が可能となるのです。
また、現預金であれば相続財産を分割しやすく、相続人への負担が軽減されます。相続が争続にならないための対策が必要なのです。

成功事例
●売り手(譲渡企業)
業種:病院(医療法人)(精神科、200床)
売上:9億円  
経常利益:8,000万円
従業員:130人
病院の状況:創業40年、無借金経営ながら病棟は老朽化しており、すぐにでも建て替えが必要な状況でした。17年前にご主人を亡くされた女性オーナー(70歳)の一人息子は、東京で歯科医になっており、この病院を継ぐ意志はありませんでした。院長や婦長が主張するように本格的な病棟の建て替えには約5億円必要でしたが、息子がこの病院を継がないのに70歳でこれだけの借金をすることもできず、出口のない状態になっていました。
また、診療報酬の改定と人件費の増加で、利益は減少傾向にあり、また、地方なので若手のドクターの確保ができず、現在の3人のドクターは全員70歳以上という状況でした。
●買い手(譲受企業)
業種:大病院の関連企業
病床数:約3000床
病院の状況:グループに8病院あり、うち6病院は、M&Aにより取得。高度先端医療へも積極的に取り組んできましたが、今後は、治療型と療養型のバランス経営を重視する経営方針を掲げていました。
売り手(譲渡企業)の問題点
1. オーナーが高齢のため、もし亡くなった場合、多額の相続税(このケースでは、約2億円)が発生するものの、相続資産のほとんどが不動産とこの病院の出資持分であるため、相続人である1人息子は、長期間、相続税の支払いのために苦しめられる可能性がありました。
2. 後継者がいないため、同族以外の第三者に病院を乗っ取られる危険がありました。
(一般の株式会社の場合、実際に出資して、持ち株数が3分の2以上あれば、会社を充分支配できますが、病院(医療法人)の場合、お金を出す人(出資者)と重要な決議の議決権を持った人(社員といいます・・・従業員のことではありません)は、明確に分けられており、何人かの社員が結託して多数を占めれば、1円もお金を出すことなく病院の運営が可能(いわゆる乗っ取り)という状況になる可能性がありました。
M&Aのメリット
売り手は、譲渡代金6.3億円を受け取り、相続税の納税資金の確保ができました。現在は、趣味のオペラを堪能するために遠方へもよく出かけられています。
また、一人息子の歯科医も病院を相続するというプレッシャーから逃れ、本業に専念できるようになりました。
病院のドクターや従業員は、新しいスポンサーが付いたことにより、近い将来、病院の建て替えが可能となることを喜んでいます。
患者の家族もきれいな病院に入院できたら、安心すると思います。
M&Aから1年半経った現在、買い手の病院からいいドクターの派遣が行われ、いい治療が行われたため、保険点数も上がり病院の収益も改善されて、いい病院を買ったと喜ばれています。
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