2ヶ月ほど前に仲介させていただいた滋賀県の調剤薬局案件について、新たな管理薬剤師が決まり、ようやく一安心です。
社長(薬剤師)は調剤薬局2店舗を経営していましたが、体調悪化のため、業績の良い方の売却を決断されました。
当初、この社長は友人の薬剤師と3,000万円で売却交渉をしていたのですが、顧問税理士を通じて相談された際、
内容から見て「おそらく5,000万円以上で売却可能です。」とお答えしました。
結局5社ほどへお声掛けさせていただき、5,500万円で売却できました。
買い手は、100店舗ほど調剤薬局を経営されている上場会社です。
この調剤薬局案件には、男性の管理薬剤師(Tさん)がいましたが、勤務態度が悪く、気に入らないことがあると近くの箱を蹴飛ばしたり、
ドアをドンと強く閉めたりと社内の空気を悪くしていたので、社長は他の従業員(全員女性です)から、「Tさんが、このまま管理薬剤師をするなら、私たち全員辞めさせていただきます。」
と言われて困っていました。
そんなタイミングで、M&Aが行われましたが、M&A後もTさんの態度は相変わらずでした。
滋賀県は、薬剤師が少ないので、薬剤師を募集してもなかなか集まりにくいのですが
このままTさんを管理薬剤師のままにしておくと女性従業員に辞められるリスクがありました。
私もどうなるか心配していたところ、先日、買い手のM&A担当部長がお越しになり
「次の管理薬剤師は、近隣の店舗の薬剤師に来てもらうことに決まりました。Tさんについては、このままこの店舗に残ってもらうか
、他店舗へ移ってもらうか本人の希望を聞いているところです。」
とのことでした。
これで、女性従業員が辞めてしまうリスクがなくなったので、Tさん以外の関係者は全員一安心です。
通常、調剤薬局のM&Aにおいて、管理薬剤師は辞めてもらっては困るキーマンになるのですが
この案件では、事務局のトップの女性(Aさん)が最も仕事が良くできて、性格も温厚で、リーダー的存在なのでキーマンでした。
にもかかわらず、薬剤師ではないAさんの給料は、Tさんのほぼ半額でした。
この案件で、私が買い手にお願いしたことは、「Tさんが管理薬剤師でなくなった後は、Tさんに付いている管理手当分の金額をAさんの給料に上乗せしてあげてください。」
という点でした。
Aさんは、いつもニコニコして、患者さんに対しても従業員に対してもとても気持ちの良い対応ができる方ですが
今では、さらにニコニコされているだろうなと想像して、私もニコニコ顔になりました(*^_^*)